2016年5月28日土曜日

貴族の館でさりげなく!イタリアの手仕事展

*今日から1週間のシチリア旅行です。世界遺産だらけですが、交通不便なので苦労しそうです。
 帰ったらまた報告します。

 <名門貴族・コルシーニの庭園にて>


 ある週末、フィレンツェの名門貴族の庭園で、

「手仕事展」が開かれました。自宅からも近く

で、三日間開かれていたのでカミさんと行ってき

ました。

 貴族の名は「コルシーニ」。フィレンツェの代表

的な貴族で、ローマに至るまで、自分の領地を

通っていけたとか。

 展示会は本館を除いた、庭園と倉庫、作業ス

ペースなどを使って、テントを多用して行われて

いました。

 お店はアクセサリーから、工芸品、お菓子、

大理石まで多種多様。イタリア各地から職人・

アーティストが参加しています。

 展示会は見学は有料で、一人8ユーロ。

 その代り、食べ物の試食はたっぷりと頂けま

す。

 こちらは帽子屋さん。手前にあるのが木型で

す。

 中央の防止は大きなソンブレロ風。

 子供や親子連れが試しながら楽しんでいまし

た。

 こちらはガラスに絵を描いたアート。

 若手作家たちがいろんな分野に挑戦していま

す。

 鮮やかな配色のウェディングドレス。

 イタリアにも、シチリアやペルージャなど、焼き

物の産地があります。

 こちらは子供服の店。

 珍しいデザインの可愛い服がいっぱいです。

 こちらはアートなアクセサリーの店。

 シチリアのお菓子屋さんの展示。

 果物に見えますが、中身は甘いお菓子!

 カラフルな馬車がお菓子の山車を引いていき

ます。


 目についたのがサンゴ細工の店。

 小さめの物はサルデーニャ産のサンゴから。

 大きいものは日本からの輸入だとか。

 説明を聞いたら「日本人は買う必要ない

よ・・・」といった感じでした。







 広々した庭園には季節の花がいっぱいです。

 私が気に入ったのは、このお地蔵さんのよう

な小さな石像です。似ていませんか?

 テントの中はバール&カフェ。

 貴族の同じ「コルシーニ」ブランドのコーヒーが

 とても美味でした。

 一般にトイレ事情の悪いイタリアですが、ここ

のトイレは完璧でした。

 鍵が閉まり、水は良く流れる、電気は点く、

神はトイレットペーパーに手拭まであり。さらに

床まで装飾されて、掃除が行き届いていまし

た。

 見学と買い物を終えて帰るとき気が付いたの

ですが、このあたり一帯もお屋敷街でした。

 こちらは庭園の裏側にある教会です。

 こちらはメディチ家の薬草か何かの研究所

 だったところの様です。

  名門貴族の庭園での展示会を楽しんで、心

がゆったり、目の保養にもなりました。

2016年5月25日水曜日

フィレンツェの宮殿にあの日本のプリンスが!・・・

  <イタリアと日本の友好150年>


  今年は日伊国交樹立150年記念の年。

 日本では年明けから「ボっティチェッリ展」、

「カラバッジョ展」「メディチ家の至宝展」など、

様々な催しが行われています。

 そんな中、先日日本から秋篠宮ご夫妻がイタ

リアを訪問され、フィレンツェにもおいでになりま

した。



 ピッティ宮に続いて、このメディチ・リッカルディ

宮殿を訪問されるとあって、地元の日本語を学

ぶ子供たち(日本人の子弟ほか)が合唱や演奏

などでの歓迎をする準備を進めていました。

 市内中心部の宮殿に黒塗の車列が着き、

宮様、続いて紀子様が笑顔でご到着。

 周りはフィレンツェ在住の日本人を中心に御

覧の人だかり。私はこんな写真を撮るのが精い

っぱいでした。

 手前でカメラを抱えているのは、日本からの

代表取材のテレビ,及び通信社のクルーです。

 宮様たちはここで歓迎行事に臨んだ後、地元

有力者たちと昼食会。その後近郊の豪農の館

に滞在されたようです。

 地元マスコミは「何と貴品があるのか!」とい

った反応だったようです。

 そんなメディチ・リッカルディ宮殿に、後日語学学校の特別

授業で訪ねる機会がありました。

 ここはその3つほどある中庭の一つです。

 

 こちらは「ミケロッツィオの中庭」。

 広々した回廊が印象的です。

 メディチ家代々の人々の肖像が壁にいっぱいです。

 こちらは「東方三賢王の礼拝堂」。

 四方に鮮やかなフレスコ画があります。

 十数年前に修復したとかで、誠に色鮮やかで綺麗です。

 さりげなく、メディチ家の人々に似た人が馬上に乗ってい

るのが面白い!

 祖父・父・子の三代が中央に描かれています。

 「キリストの誕生を聞きつけた東方の賢者3人が、はるか

東方からキリストに会いに来た」という話が元ですが、そこ

に何故かメディチ家の人々が登場するのが不思議な所で

す。

 お金があれば、古のお話や絵巻物語にも登場できると

いうことでしょうか? どこかの国と似ているかも???



 シャンデリヤもとてもきれいです。

 全てヴェネツィアのムラーノ島で制作したものだそうです。



















 家具類も豪華です。

 メディチ家は、この宮殿を建てるにあたり、人々の妬みを

恐れて、外側はいたって簡素にしたそうですが、中身は贅を

つくしました。

 こちらは大理石を使った鏡。

 写る人が皆美人になります? もともと美人?

(鏡に写っているのは私の先生です)



 こちらは「四季の部屋」。

 春夏秋冬の風景を描いたタペストリー4枚が飾られていま

す。

 現在はフィレンツェ県の議会室だとか・・・・

 タペストリーは数多くあり、ヴェッキオ宮につぐ量があった

気がします。

 こちらはフィリッポ・リッピの描いた「聖母子像」。

 素敵ですが、何故か額縁がありません。

 こちらの大広間は「ルカ・ジョルダーノのギャラリー」。

 此方も良く修復されて、豪華そのものです。

 今は会議室や講演会などに利用されているとか・・・

 入り口付近でもこの豪華さ。

 フィレンツェではあまり目立たない「メディチ・リッカルディ

宮殿」ですが、中身はご覧のように充実していました。


 バルジェッロ美術館と同様、「2回目のフィレンツェ」の人に

是非お勧めしたいと思います。

2016年5月21日土曜日

サルデーニャ島 ”謎”の城塞をお見せします!

  <イタリア一 交通不便な世界遺産・ヌラクシ>

 飛行機でサルデーニャ島に渡り、鉄路でカリア

リへやってきて、ようやく今日は世界遺産ヌラク

シ(地元ではヌラージ)にやってきました。

 ここは「バスが午後2時過ぎに1本あるだけ

で、帰りは無い」という恐ろしく不便な所で、あい

にく日帰りバスツァーも一杯だったので、ホテル

の紹介でやむなく観光ハイヤーで行きました。




 今まで観光のためにタクシーに乗ったこともな

いのに、高級車ベンツの運転手つきで約1時

間。広々した平野の中にヌラーゲと呼ばれる巨

石の城塞兼住居跡が点在してます。

 何となく、雰囲気が吉野ヶ里遺跡に似ていて

思い出しました。





 ここは1997年に世界遺産に登録されまし

た。紀元前15世紀から前6世紀にかけて建設

が進められたそうで、約7千ある島のヌラーゲ

の中でも最大級とか。

 地元出身の考古学者が中心になって、1950

年代に発掘が行われ、世界を驚かす発見が相

次ぎました。



 このヌラージは3層のタワー状になっていて、掘り進めら

れた下から見ると天井まで20メートルは有ったそうです。

 城の要所4か所には見張りの塔が設けられていました。

 中には武器庫、井戸、中庭などがあり、カパンナという住

居ガ16戸、あったそうです。

 現在一番上の第一層は崩れて、その面影は有りません。











 これは塔の中を上からのぞいた写真です。

 巨石を積み上げただけで、接着系の材料は何も使ってい

ないそうです。



 それぞれの塔の下にはそれなりのスペースがあり、一つ

の家族が住めそうな広さがありました。



 ヌラーゲ(城塞)は他にも周辺にあるらしい

のですが、現在公開されているのはここだけの

様です。 

 城塞の周辺には、兵士たちの城居跡と思しき

石積みが続いていました。

 



 イタリア一、訪れるのに不便な世界遺産ヌラ

ージ。結構世界各地からの観光客もバスツァー

で来ているのに、どうして公共交通には興味を

示さないのか不思議です。

 おかげで、現地の観光1時間半とちょっとでカ

リアリ市内へ戻ることが出来ました。

 
 



 ハイヤーを使ったメリットは午後の観光の時

間が確保できたことです。

 市内の普通バスに乗り込んで約15分、ポエッ

トの浜に向いました。

 ここは東京周辺なら湘南の浜の様で、サーフ

ィン、ヨット、パラセーリングなどを楽しむ人たち

がいました。




 この浜の近くには塩田があり、フラミンゴの群

れの生息地として知られています。

 そっと覗いてみたら、いました!

 何十羽かの群れが、えさをついばんでいまし

た。


 聖エフィジオの祭りはいよいよ明日。

 私たちのホテルは聖エフィジオ通りに面してい

て、この聖エフィジオ教会まで10メートル。

 夜になっても市民たちが集まって、祭りの準備

を進めています。見るたびに教会周辺の装飾

が分厚くなっています。


 近所のテラスにはカリアリの旗、3色旗などが

窓いっぱいに飾り付けられました。


 教会の右側、テレビのリポーターがビデオリポ

ートの収録をしていました。カメラの機材は、プ

ロ仕様の日本のテレビ局と比べて、アマチュア

仕様の高級版の感じでした。
 
 こちrが山車のケースに入った聖エフィジオです。

 明日はここから牛車にひかれて、海沿いのノーラという町

まで移動するそうです。


 長い一日ももうすぐ終わり。今夜の夕食も海

産物が美味しい、昨日とは別の店。

 パスタはイカ墨系。地元産のオリーブも美味

でした。







 こちらは魚介類のフリット。

 同じ料理の名前でも、店によって中身が違い

ます。ここの店は大きなエビが美味しく、レモン

と合っていました。

 明日は朝から聖エフィジオ祭りで、楽しみで

す。