2015年12月26日土曜日

43年ぶりの再訪!ドイツの古都・ハイデルベルク

 <学生時代以来のハイデルベルクは川と城の街>

 今からなんと43年前、私が22歳の大学生だったころ、格安航空券が出回り出し、それを利用し

て約2か月のヨーロッパ旅行をしました。その時ドイツで訪れたのがミュンヘンと、この古城と大学

の街ハイデルベルクでした。

 今回の旅はクリスマスマーケットを訪ねるの

が主眼でしたが、フランクフルト空港にも近いの

で、ハイデルベルクに帰りに立ち寄ることにしま

した。

 朝着いたらホテルに荷物を置いて、早速散歩

です。ネッカー川を渡り、哲学者の道を目指しま

す。日差しがあったせいか、朝霧がすごく、川面

が見えません

 ご覧のような小道を約1キロ。対岸の丘の上

の方に、古城や教会が見え隠れしていました。

 ハイデルベルクは人口約15万。ドイツ最古の

大学があります。古城があり、古い街並みが美

しく、ゲーテやショパンなど多くの詩人や芸術家

が訪れています。






 丘から降りてアルテ橋に着いた頃、ようやく霧

も晴れてきました。

 朝から晴れて、初冬の割には日差しが強かっ

たので、余計朝霧が立ったのかもしれません。








 ハイデルベルクの中心部に向うカール・テオド

ール橋のたもとにある立派な塔が「橋門」です。


 駅から歩けば約15分で中心部に到着です。

 丘の上にはお城があり、教会の塔も見えるの

で、街中を歩いていて道に迷うことはありませ

ん。



 朝からシュトゥットガルトから移動し、かつ丘に

登ったり降りたりしたので、さすがに疲れてカフ

ェで一休みしました。

 ここはハイデルベルクで最古のカフェ「クネー

デル」。自家製ケーキが売り。

 八分の一にカットしてもらい、チョコレートケー

キを食べましたが、軽くてとても美味!




 順序は逆ですが、お昼も食べることにして、ド

イツ風ピザ(ジャガイモ製)。

 ワインはグラスで頼んだら、なみなみと注いで

くれました。

 フランス国境に近いこの地方は赤ワインも美

味しいと聞き、試したら嘘ではありませんでした





 こちらは各種のソーセージと野菜の炒め物。

 野菜もたっぷり取れて体は喜んでいるようで

す。











 腹ごしらえをしたら、いよいよハイデルベルク

城へ。
 
 城は13世紀ごろ、ブファルツ伯爵が建て、そ

の後何回も増改築を繰り返し、複雑な構造にな

ったと聞きました。






 22歳以来、43年ぶりの城からの眺めは感慨無量です。

 その年は1972年ミュンヘン五輪の年で、私が訪れたの

は確か8月初めごろ、オリンピックの準備が着々と進んでい

たころでした。

 その頃、こんな形で再訪しようとは思いもしませんでした。

 大分忘れてしまったところもありますが、城からの美しい

眺め、ネッカー川のゆるやかな流れ、落ち着いた街並みは

当時の印象のままでした。後は街を走るトラムもいい感じの

ままです。



        

 あと記憶に残っているのはワインの大樽!

 昔と変わらず超デカイ!
 
 以前に来た時は白ワインの試飲が出来たの

ですが、今回はなさそうでした。残念。









 ハイデルベルクの人口は約15万。中央に川

があり、古城があることからいえば、日本でいう

と青森県の弘前市辺りを思い出します。


 古城の中には薬事博物館があり、街に出ると

城を建てたブファルツ選帝侯博物館もあり、楽

しめました。

 時間がある方は、ドイツ最古1368年創立の

ハイデルベルク大学を見学されても良いかも?

 大学博物館や学生牢もあるそうです。




 夕食は街の中央ハウプト通りにある,郷土料

理のレストラン&ビアホール「ツム・ギュルデネ

ン・シャーフ」へ。

 この店は約250年の歴史があるそうです



 早くも混んでいたので、私たちはカウンターに

座り、早速おなじみのヴァイツェンビールなどを

注文。

 カウンターの中には可愛いクリスマス飾りもあ

りました。






 ここでも定番はソーセージ。小ぶりなニュルン

ベルガー・ソーセージを6本と、ジャガイモのフリ

ットで。

ここのソーセージがドイツで一番の味でした。







 こちらはドイツ風パスタの1種で、中に肉や野

菜の詰め物あり。野菜もたっぷりありました。

 ハイデルベルクは、小さな町の割にレストラン

やカフェが多く、レベルも高い、という印象です。

 お菓子の店も同様です。 

 やはり歴史と伝統が「食文化」も育てるのでし

ょうか?


















































































2015年12月21日月曜日

クリスマスマーケット!その2 最多の店が競うシュトゥットガルト

  <シュトゥットガルトはドイツ最多の店が出る街>


  ドイツのクリスマスマーケットを巡る旅、二つ

目の街はシュトゥットガルトです。

 ドイツ南西部の中核都市で、人口は約60万

ちょっと。ドイツを代表する世界的車メーカーの

ベンツの生まれ故郷。日本でいえば愛知県豊

田市のような企業城下町です。





 そのせいか、デパートやブティックは多いので

すが、街の中心部には余り歴史的な建物はあ

りません。

 ここのマーケットの特徴は店の数。テントの数

がドイツ最多の約250あります。

 また、テントの屋根に競って装飾がしてあり、

コンテストも行われることも魅力です。



 どの店も個性的な装飾をして、店の人たちも

楽しんでいるようです。

 クリスマスマーケットが行われる広場は3か所

あり、駅から順に宮殿広場、シラー広場、マルク

ト広場と続きます。

 皆クリスマス用品、食べ物屋さんがあります

が、シラー広場の食べ物屋台が満員電車並み

に一番混んでいました。


 この店のトナカイやサンタの装飾は、どこか日

本の津軽地方の夏の祭り「ねぷた」を思い起こ

させます。












 ここもクリスマスツリーや部屋の窓を飾る雑貨

たちを売る店がいっぱいです。

 それに負けないのがお菓子、中でもチョコレー

トの店です。






 シュトゥットガルトは、ニュルンベルクに較べる

と、観光客よりも地元客が中心で、自分たちで

作った祭りを家族連れで楽しんでいる印象でし

た。

 その一つが広場の中心にあったスケートリン

ク。子供たちが楽しんでいました。






 屋台の中ではソーセージだけでなく、牛肉、

鶏、豚にハンバーグと、各種の肉や、そのサン

ドイッチが飛ぶように売れていました。

 中にはトルコ風のサバサンドを売る店もありま

す。








 8時で終了と聞いていましたが、その8時では

まだまだこのような賑わいが続いています。

 普段はおとなしいドイツ人たちも、暖かいグリ

ューワインを片手に、話が弾みます。











 ドイツの陽気なお兄ちゃんたちをパチリ!

 カップを持つ手が皆動いてぼけてしまいまし

た。










 この日、良さそうなビアホールが中々見つか

らず、駅の近くのステーキハウスでビールとス

テーキにしました。

 なぜかこの街はレストランが少なくて、見つけ

るのに苦労します。




 カミさんは肉の串焼き風、私はステーキで。

 どちらかというとアメリカ風の肉質と味付けで

した。

 ドイツは矢張りビールとソーセージに限ります

かね?







 こちらは「マルクトハレ」という、マルクト広場の

近くの屋内市場です。ここは食料品や衣料品、

雑貨など数十店の店が常時開店しています。

 日本でいえば、「アメ横」がビルの中に入った

ようなものです。

 きとここに住んでいたら喜んで買いに来るか

も?



 翌朝は、うって変って郊外へ電車で15分の

「ルートヴィヒスブルク城」へ。

 ここはヨーロッパでも屈指の規模を誇るバロッ

ク様式の宮殿です。素敵な宮殿ですが、残念な

がら見学がガイドツァーに限られていて、しかも

英語ツァーは1日1回、後はドイツ語のみです。
 




 ただ庭と、王女たちの部屋など限られた4部

屋だけは見学できました。

(写真撮影は不可)
 











 気分転換に、シュトゥットガルトへ戻り、バーテ

ン・ヴェルテンベルク州立絵画館を見学しまし

た。


 ここは豊かな州の絵画館だけあって、世界的

に著名な画家たちの作品が目白押しでした。







 こちらはゴーギャンの作品。

 一目でわかりますよね。














 そしてこちらも一目でわかるモジリアニの、ら

しい作品です。

 その他、マネやエゴン・シーレの作品など、

素晴らしい絵画が、当たり前のように見られま

した。

 ドイツの地方都市の文化にかける意気込みと

財力を感じました。




 この絵画館の向かい、趣のある建物が州立

劇場です。ドイツを代表する音楽家によるオペ

ラやコンサートが行われています。


 シュトゥットガルトは、車に文化に多面性を持

った街でした。





























































2015年12月17日木曜日

大人も楽しいおとぎの国! ローテンブルク

  <おとぎの国の小さな町!ローテンブルク>


 ニュルンベルクからローカル線で1時間半、「中世の面影

を完璧に残す街」といわれるローテンブルクに日帰り旅をし

ました。人口約2万の城壁に囲まれた小さな街です。

 いわゆるロマンティック街道の代表的な街の一つで、日本

人だけでなく、台湾・中国などアジア系の観光客が目立ちま

した。

 アジア人にとっては、幼き頃に見た絵本の世界への憧れが

あるのでしょうか?
 
 街の中心の市庁舎あたりをうろうろしていた

ら、階段に登る入り口が?あり、階段を登った

所で、窓から街を一望できました。

 ご覧のように、家々の壁や屋根の色がとても

きれいでした。クリスマスマーケットに備えた屋

台が広場にありました。




 ドイツは郊外に出ると、畑か広い森なので、木

は豊富にあるようで、家々の建築材料としても

良く使われています。

 「木の家」で暮らす日本人にも親しみやすいの

かも?








 このローテンブルクで「1年中クリスマス」とい

われるのが、おもちゃ・雑貨の名店

「ケーテ・ヴォールファールト」です。











 店の間口は数メートルか、せいぜい10メート

ル程度ですが、奥行きは100メートル近くある

のでは?

 行けども行けども店が続き、中には「クリスマ

ス・ミュージアム」もあり、まさに1年中クリスマス

でした。





 この店にあるのは木製の手作り系のおもちゃ

が中心で、どれも子供たちが楽しく安全に遊べ

るものがほとんどです。

 でも、買っていく多くの人が「かつての少女」

である世界各国の叔母様たちで、一つ数十ユ

ーロ(数千円)のものが中心でした。





 私も子供の頃に読んだ世界名作全集をもう一

度読み返したくなりました。

 ニュルンベルクなどにも支店があるようです

が、この本店の規模、品ぞろえを見ると、やはり

本店で買い物を楽しむのが正解の様です。

 






 買い物を済ませてお店の外に出ると、そこも

「おとぎの世界」でした。この屋根の形には思わ

ずカメラを向けました。

 この町のほとんどの家がこのレベルです。










 それに比べて少しさびしいのがレストラン。

 ドイツは一般にあまり食べるところが無く、あ

ってもメニューが少なく、食欲をそそりません。

 この店も少し早目の12時前ですが、客は一

人、従業員もやる気なさそう。
 








 ただどこでも美味しいのがビール。地元系の

ヴァイツェンは合格!












 左がマウル・タッシェンというドイツ風パスタの

スープで、パスタにはひき肉や野菜が詰めてあ

ります。揚げ玉風のものが添えられて、味はま

ずまず。

 右が白ソーセージ。癖が無く、柔らかくて幾ら

でも食べられそうです。でもこれら以外は大した

メニューは有りませんでした。





 店から出ると、小さなクリスマスマーケットが

開かれていて、そこの屋台で30センチはありそ

うなソーセージサンドを食べて、お腹を癒しまし

た。










 何せ小さな町で、駅からも近いので、中心部

だけなら半日あれば歩いて回れます。

 見どころはこの駅から続く大通りに集中してい

ます。









 私が一番気に入ったのは城壁の上の散歩。

 きれいな街並みを上から見ながら歩くのは何

とも言えません。

 ローテンブルクは、大人たちを、しばし幼き頃

に帰す、懐かしき美しい町でした。










































































2015年12月15日火曜日

楽しいクリスマスマーケット! その1 最大のニュルンベルク

    <ドイツ最大のクリスマスマーケット!>

 ドイツはクリスマスマーケットが有名で、多くの観光客がやってきます。中でも ニュルンベルクは、

ドイツ最多のお客が訪れることで知られています。(ちなみに最古はドレスデン、最多の店数はシ

ュトゥットガルトだそう)

 ニュルンベルクは、南のバイエルン州ではミュンヘンに次ぐ人口約51万の中都市。戦後ナチを糾

弾する「ニュルンベルク裁判」が行われましたし、大戦で街の90%が破壊されました。



その後市民たちが、昔の中世からの街並みを

見事に復興させました。


 旧市街は歩いたら、ゆうに1時間以上はかか

る城壁と堀(現在は水無し)に囲まれています。

 ここは北にあるカイザーブルクという城跡とト

ンネル風の入り口です。





 市街地に入るとすぐに木の格子造りのカラフ

ルなライトアップされた家々が迎えてくれて、期

待感が高まります。

 聖セバルドゥス教会の双子の尖塔や旧市庁

舎などの歴史的な建物を横目に進むと、クリス

マスマーケットの主要会場の中央広場に出まし

た。


 6時過ぎに到着。早速広場に面したフラウエン

教会に登り、全景を撮影しました!

 丁度、1辺が150~200メートルぐらいの正

方形の広場一杯にテントが設営され、通路は早

くも人々でご覧のようにいっぱいです。

 テントの数は約200とか。






 売られているのは、クリスマス用品なら全て!
 
可愛い飾りや人形、おもちゃ等。













 もちろんお菓子類も様々あり!

 ハート形の大きなチョコレート、小粒の高級チ

ョコレートなど、こちらも多種多様です

 カミさんの足もすぐに止まってしまいます。

 こちらは蜂蜜の入った蝋燭の店。結構こうした

店がありました。とても香りがいいそうです。














 こちらはあまり他の街では見なかった、ガラス

工芸のクリスマス飾りの店。

 光を浴びると様々な色合いになり、思わずうっ

とりしてしまいます。









 

 お菓子では、レープクーヘンというスパイス入

りのクッキーや、シュネーバルというカラフルな

焼き菓子など。お土産に最適です。

 その他屋台では大小のソーセージが焼かれ、

パンにはさんで、皆美味しそうに食べていました。







 飲み物では、赤ワインにフルーツシロップハー

ブ等を効かせた「グリューワイン」というホットワ

インのカップを皆屋台で購入し、体を温めてい

ました。

 カップハ返すとカップ代を返してくれるのです

が、可愛いので私たちは家に持ち帰りました。






 ニュルンベルクの見どころは他にもいっぱい

あります。ここは街の中心部を流れるペグニッ

ツ川にかかる屋根つきのヘンカーシュテーク橋

(死刑執行人の小橋の意味!)とその周辺

です。







 周辺にはおしゃれなブティックがあり、その中

の一つがこれ。なんともリアルなイケメンがクリ

スマスの飾りとともに微笑んでいます。











 

夕食は1日目はマーケットのサンドイッチなど

でお腹いっぱいでパス。二日目の夜に、目をつ

けていたビアホールに行きました。

 多くの地元客と、時折観光客も入って夕方6

時には満員状態でした。








 とにかくドイツはビールが安くておいしい!

 500ML入りのグラスで3,4ユーロ。

 茶色い方がウマミのある地元のヴァイツェン、

黄色い方が軽くてくせのないピルス。







 ドイツのビアホールやレストランで料理を注文

すると、一皿にたっぷりと野菜やジャガイモなど

の付け合せがついてくるので、イタリアのように

プリモ、セコンドを注文する必要は無いようで
す。

 こちらは骨付き豚のローストに、練ったパンの

「団子」風のもの。






 こちらはサーモンのソテーに、付け合せの野

菜がたっぷり、それにパンも添えられてサラダ

を頼む必要なありませんでした。













 翌朝、ニュルンベルクを離れる前に、もう一度

ヘンカーシュテーク橋ヘ写真撮影に行きまし

た。

 前日夜は気づきませんでしたが、こんなに

カラフルだったのですね。









 この木の橋を歩いていたら、何故か京都の紅

葉で有名な東福寺の展望の廊下を思い出しま

した。(あの「そうだ京都へ行こう」のポスターで

有名なお寺です)









 
 
ニュルンベルクには、オペラハウスや新美術

館など多くの文化施設もあります。

 こちらは駅の近くにある「国立ゲルマン博物

館」です。

 あえて 「ゲルマン」と名付けたところに、第二

次大戦で傷ついた街の人々のプライド回復へ

の思いを感じます。




 ここは幅広いコレクションで知られているそう

で、中でもドイツの近代絵画が有名だとか。

 デューラーやシュトスらの個性的な作品揃い

でした。










 あまり「宗教的」な絵画は苦手な私たちですが、ここの絵

画は、近代・現代のものが中心でで、楽しめました。

 宗教的な題材の絵画も、キリストなどの描き方がとても大

胆で、カトリックでなくプロテスタントの国ならではの特徴を

感じます。

 二晩しか滞在しなかったニュルンベルクですが、立ち去り

難い思いが強く、私たちが「また再訪したい街」が一つ増え

たようです。