2015年12月10日木曜日

世界遺産 その8 天才建築家パラーディオの街・ヴィチェンツァ


*久しぶりに、フィレンツェからの世界遺産の街へ”日帰り旅”です。
 フィレンツェからはイタリア版新幹線で約1時間半、北部の素敵な街をご案内します!

 <世界遺産の建物群の通りを歩く!>


 ヴィチェンツァはヴェローナとパドヴァの中間に位置する

人口約12万の中都市です。

 正直に言って余り存在感無く、何故世界遺産なのか?良く

知りませんでした。

 調べてみると、天才的なルネッサンスの建築家パッラーデ

ィオと弟子たちの設計した宮殿&建物群が街の中心に今も

あふれているようです。

 パッラーディオはローマの古代建築を学び、列柱を正面に

多用したスタイルは、英国や明治期の日本の建築にも影響

を与えたそうです。


 街の入り口の門をくぐると、すぐにアンドレア・

パッラーディオ大通りです。

 ここからまっすぐ進めば旧市街の中心地に入

ります。通りの両側がその作品群です。

 建物たちがどれもカラフルで、どれを選んで撮

影するか?迷うほどです。







彼の代表的な建物の一つ、オリンピコ劇場を

目指して歩いていて、たまたま出会った美しい

教会が「サンタ・クローナ」です。
 
 入場の際には3ユーロの寄付をお願いされる

のですが、係りのおじさんが、私たちが日本か

らの客と知り、1ユーロにおまけしてくれました。





 ここはそれほど大きな教会ではありませんが、内装は非

常に美しく、中でも中央の祭壇周辺は見とれるほどです。


 ヨーロッパ各地の教会は、このような奥深くまで見せてもら

えるのがありがたく思えます。













 これが中央奥に鎮座している、大理石を掘り込んだと思わ

れる素晴らしい祭壇です。

 手入れがいいのか、今も輝いています。

 画面にはありませんが、この祭壇の裏には寄木細工の長

椅子や棚などがあり、手の込んだ職人たちの仕事にため息

が出るほどでした。

 日本の職人に負けない「腕前」と、お見かけしました。








 こちらは、1580年のパッラーディオの建築

で、その後、彼の弟子が完成させたという「オリ

ンピコ劇場」です。

 古代の円形劇場を模したものだそうです。









 木と漆喰をうまく組み合わせた舞台と、音響に

配慮した客席の配置がとても効果的です。

 舞台には遠近法をうまく生かしただまし絵もあ

りました。今見てもかなり精巧で、舞台に設置し

た街並みのセットが、かなりの奥行があるよう

に見えました。






 こちらはオリンピコ劇場の直ぐ向かいにある

「キエリカーティ絵画館」。

 パッラーディオの設計した宮殿の一部が絵画

館になっています。








 ここはヴェネツィア派の絵画が多く、作品の舞

台もヴェネツィアを描いた作品が目を引きまし

た。











 お昼ご飯は大通りから少し離れた、郷土料理

の店「ポンテ・デッレ・ベレ」で少し早めに頂きま

した。

 こじんまりとした店で、パンやグリッシーニなど

もたっぷりついていて、おなかが空いていた私

たちのワインのお供になりました。





 前菜は「スパーダ」(カジキマグロ)のカルパッ

チョ。
 
 この店は内陸の街の店の割には魚介類がお

得意の様です。

 私はボッタルガ(カラスミ)たっぷりのパスタを

注文しました。






 カミさんが選んだのは、お店の人が「季節の

味」と勧めた「目玉」(イタリア語でオッキ)の

形をしたパスタです。

 中にブルーチーズがたっぷり入っていて、ノー

チ(クルミ)も合わせていて、とても「当たり!」の

味のパスタでした。
 




 それにしてもヴィチェンツァは美しい建物ばか

りで、気持ちまで和む街でした。

 これだけの「宮殿」(パラッツィオ)が、今も現役

で活躍中なのですから、「世界遺産」の指定もう

なづけます。







 帰るころには夕焼けが始まっていました。


 ヴィツェンツァはクリスマスのイルミネーション

までとても素敵な「癒し系」の街でした。






































































































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