<小さな共和国は崖の上にありました!>
今回旅したのはいずれも”丘の上の世界遺産”です。
まずは世界で5番目に小さな国サン・マリノ共和国(約61
平方km)で、人口は約3万2千。イタリア半島中部のアドリ
ア海から10キロほど内陸の国です。
沿岸の鉄道拠点リミニ駅からはプルマンで1時間弱で、城
門(サン・フランチェスコ門)前に着きました。
門をくぐると見えてきたのは急な上り坂です。
まるでスキー場のようなスロープを登りまし
た。車も通れるように?中央の大きな通りには
階段はなるべく作っていないようです。
その代り、横の小さな道はご覧のような細い階段の道が
ほとんどでした。
見ているだけで息が切れそうですね。
小さな国ですが、武器に対する関心がが高い
せいか、おもちゃの銃や本物のナイフ類を扱う
店があちこちにありました。
サン・マリノの旧市街は、標高約750メートルのティターノ
山の尾根に沿って南北に広がっています。
尾根で一番高い所に3か所、塔がたっています。
中でも「2番目の塔から見た1番目の塔周辺の姿が絶景
だ」という評判なので、まずは2番目の「チェスタの塔」に行
きました。
ここは日本でいう「山城」なので、中は鉄壁の
防御を誇る要塞だったようで、塔の中には大砲
から各時代の銃、槍、防具などが一杯展示して
あります。
お待たせしました!こちらが1番目の塔「ロッカ・グアイダ」
です。「チェスタの塔」の一番上から撮影しました。
この日はあいにくの薄曇りでしたが、それでもこの絶景で
すから、晴天ならばさぞかし感動ものでしょうね。
それにしても崖と尾根しかありません。
塔と塔の間は、ご覧のような細い道だけしかありませ
ん。
1月、2月のオフシーズンは観光客の姿はまばらですが、
それでも構わず来ているのは、私たちと中国人観光客だけ
でした。
この城は歴史は古く、すでに11世紀に修復
が行われ、13世紀に再建されたとか。
こちらは1番目の塔「ロッカ・グアイダ」から見
た2番目の「チェスタの塔」周辺です。
ここを攻めるのはさぞかし大変だったでしょう
ね。19世紀半ば過ぎにイタリア統一の軍が近
づいても独立を選んだサン・マリノ国の人々の
自信の裏付けは、この城にあったのではと想像
します。
下に降りると、”国立”博物館があります。
主に考古学、ローマ時代関連の展示物とルネ
ッサンス期の絵画が中心です。
中でも面白かったのが、この高床式の家のイ
ラストです。
日本の弥生時代などの高床式の家のつくりと
似ていて、屋根も茅葺のようです。
絵画ではやはりこれ!中世の時代のサン・マ
リノの姿を描いた作品です。
他に目を引いたのが、装身具。細かい仕事が
施されて素敵でした。
サン・フランチェスコ教会は内部が修復中でしたが、隣り
の博物館は見学できました。
教会の本堂に沿って建てられていて、細長い
廊下の様です。
木組みの天井がいい感じです。
中でも私が一番驚いたのが、この「仏画」?
どうみても仏の姿にしか見えません。
ここはキリスト教会ですよね・・・・
共和国にはれっきとした政庁があり、タイミン
グが合えば、衛兵たちの交代式が見られると
か。
締めは、リベルタ広場からの絶景です。
サン・マリノは、「この絶景こそが世界遺産な
のだ」と、あらためて思いました。
今回はサン・マリノとウルビーノという二つの鉄
道が無く、バスだけの所に行くため、宿は鉄道
の要衝、アドリア海に面したリミニの、その名も
「プレジデンテ(大統領)」というホテルにしまし
た。
ホテルのお勧めのトラットリアへ。
これは、いわばモッツァレッラのミニ・コロッケ
で、周りの衣が硬めで、中からアツアツのチー
ズが出てきて美味い!
また、ここは海に近いこともあって魚介類が豊
富です。頼んだのは「タッリャテッレ・コン・フルッ
ティ・ディ・マーレ」(魚介類と太目パスタ)
太目の手打ちパスタの食感はうどんの様。
小さなアサリですが、御覧のように身がたっぷ
りで、後で殻を数えたら一皿70個もありました。
この写真は半量です。
もう一つ、メインは「マグロのあぶり焼き」。
表面だけ焼けて、中は赤みが残っています。
味付けも醤油味の様で、日本人の私たちには
久しぶりの懐かしい味でした。
ビールやワインも飲んで、二人で40ユーロ
弱。(5千円ちょっと?)
リーズナブルな食事が出来て疲れも取れまし
た!
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