2015年10月1日木曜日

世界遺産の番外編「中世」の街・ペルージャ!

< 丘の上の城壁の街・ペルージャ >

 「ペルージャ」といえば、サッカーファンの方ならすぐに気付かれると思います。
 あの中田英寿選手がかつて在籍し、活躍したセリエAのチームがあるところです。今でも日本人を見ると、「ナカタ」「ナカタ」と声をかけるペルージャ・ファンもいるとか?
 
 ペルージャはイタリア半島の真ん中あたり、内陸の中都市で、人口は約17万。ウンブリア州の州都です。
 ローマ人より早くにイタリア半島に住み、高い文化を持っていたというエトルリア人たちの足跡、その後のローマ時代の史跡や美術が残っているところです。

 旧市街は丘の上の城壁の中にあります。
 そのため、鉄道のペルージャ駅に着いたら、少し歩いて「ミニメトロ」と呼ばれる自動運行の小型モノレールのような乗り物で5分ほど登ります。

 最終駅で降りたら、今度はエスカレーター3本でさらに上に上がり、丘の上の旧市街にようやく到着です。


 ここペルージャには1308年設立というペルージャ大学があり、外国人向けのイタリア語講座があるため、世界各地の若者たちが集まっています。
 












 駅から降りたら、早速大パノラマが見えました。
 ここ旧市街は、ウンブリアの平坦な平野の中の丘の上にあり、周りは7~10メートルぐらいの城壁でぐるっと囲まれています。
 
 このパノラマの素晴らしさは、私の写真の腕では中々表現しきれません。














 街の中心は「11月4日広場」で、大噴水、カテドラル、プリオーリ宮など、見どころががまとまってあります。
 中でも一番高い所にあるのがこのカテドラルです。
 ペルージャは迷路のような道に囲まれていますが、どこでも坂を上に昇れば必ずここにたどりつけるとか。

 プリオーリ宮の中には、イタリアでも指折りという国立ウンブリア美術館があります。
 ここは「ウンブリア派」の画家たちの作品で有名な所です。
 あのラッファエロの師匠でウンブリア出身のペルジーノや、その弟子たちの絵画であふれています。
 多くは修復も進んでとてもカラフルで楽しめます


























 中でも私が興味を持ったのは左の「十字架のキリスト」で、
足元には血まみれのドクロがあります。


 これはどういうことを描いているのか?私にはわかりませんでした。

 少しグロテスクですが、ユーモラスな感じもしたので、ご覧いただくことにしました










 もう一つ、マドンナと幼いキリストの「聖母子」の絵は数多くありますが、13,14世紀ごろまでのマドンナは若くて美しいものの、目つきがあまり優しく見えません。
 
 また、14世紀ごろの赤ん坊のキリストも、お世辞にも可愛いとは言えません。
 中でもこの絵のキリストは個性的な表情で目立ちました。(ちょっとブー?)
 皆さんの感想は如何でしょう?






 それと、この美術館の建物自体が相当古く、ところどころは洞窟のような壁や作りになっています。

 前のフッラーラもそうですが、美術館などの観光スポットを共通で割安で見学できるカードがペルージャにもあります。
 初めに訪ねる施設の受付入り口でカードを一人10ユーロで購入すると、どこでも2日間フリーで楽しめます。







 その他ペルージャには、美術館に隣接して、寄木細工やフレスコ画で有名な「コッレージョ・デル・カンビオ」「商人組合の間」などもあります。
 15世紀の頃、力のあった両替商、商人組合の人たちが北欧から取り寄せた寄木細工で覆われていました。

 右にあるのは、エトルリア門(別名アウグストゥスの門)です。
 紀元前3世紀から2世紀にエトルリア人が建てたものと言われ、紀元後にローマ人によって、上部のアーチが加えられたそうです。
 
 ペルージャはこのような頑丈そうな壁に囲まれていて、壁に沿って歩いても面白そうです。






 昼食は大聖堂近くのピザ屋「ピッツェリア・メディテラーネア」にしました。
 ここは2種類のピザにワインも飲んで、合計14ユーロと安く、ピザの味も今回イタリアに来てからでは一番おいしく感じました。
 若いカメリエーレお客の方に気配りしているのが感じられる店でした。
 広場の辺りでは小さな「洋ナシ」祭りが開かれていて、伝統衣装に身を包んだ少女たちがいました。

 ペルージャはペルジーナ社の「BACI(イタリア語でキスの意)」で知られるチョコレート」の街で、毎年10月にはチョコレート・フェスティバルが開かれています。
 街の中をちょっと歩いたら、チョコレートの店が3軒ほどありました。帰りにその1軒に立ち寄り、一つずつ7種類のチョコを自分たち用の土産に買って帰りました。(美味しかった!)







 ペルージャは世界遺産ではありませんが、周りの城壁、迷路のような中世のたたずまい、街のあちこちで楽しめる「大パノラマ」と、期待通りの魅力的な街でした。

 ペルージャは「また訪れたい」と思うほど、素敵な街でした。
 この少し先が世界遺産の街・アッシジですので、このあたりで泊まって、両方訪ねても良いかもしれません。
























0 件のコメント:

コメントを投稿