<教会は著名人たちの墓場でもあります>
「灯台もと暗し」とよく言いますが、私のフィレンツェのアパートのすぐ近くにサンタ・クローチェ教会に、先日やっと行きました。
この教会は、フィレンツェ最古の広場に面した指折りの規模を誇る所で、正面の白いファザードが美しく特徴的です。
ここにはフィレンツェ出身で、政争に巻き込まれて故郷を追われて死んだダンテの記念廟もあります。
これは正面横のダンテ像です。
ダンテはイタリア人にとっては、その歴史の中で代表的な文化人なのです。
日本人の想像をはるかに超える「偉人」というべきかもしれません。
中はとても広く、画面右下にあるのは著名人の墓で、276もあるそうです。日本人の感覚では、人の墓の上を歩くのに抵抗がありますが、欧米では当たり前のようです。
この教会は、これらの墓と多くの美術品が多いことで知られています。
こちらはイタリア・ルネッサンスを代表する芸術家ミケランジェロの墓!
「Tomba」とはお墓の意味です。
一方こちらはあのガリレオ・ガリレイの墓!
此方もさすがに綺麗ですね。
こうした歴史ある教会は著名人たちの「墓場」も兼ねているのですね。
美術品も多く、ドナテッロの彫刻&レリーフもあちこちにあります。
これは「受胎告知」。
こちらは教会の正面奥。ステンドグラスにフレスコ画、大理石の聖壇などがいっぱい!
正面横の礼拝堂は、ジョットの「聖フランチェスコ伝」も見られます。
こちらは聖フランチェスコの着ていたという「法衣」の一部?
日本でも仏や聖人たちの遺物が珍重されますが、同じ感覚ですかね。
教会内には、付属美術館や身寄りのない子供たちの手に職をつけるために設立されたレザースクール、それに美しい中庭もあります。
私はここの鐘楼と、鐘の音が気に入っています。
特に夕方の鐘を聞くと、フィレンツェに来て良かったと、思わずにいられません。
これでようやくフィレンツェ市内の主だった教会を訪ねたことになります。
誠に見ごたえある、美しき教会で締めくくれました。
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