<アルプスふもと、人形たちによる聖地あり>
私のイタリア長期滞在の目的の一つ、世界遺産巡りもこの夏でもうすぐ2年。残るは後2か所になりました。
残りはいずれもミラノ近郊ですが、交通不便で、列車とバスの乗り継ぎが必要です。
この日訪れたのはミラノから列車で約40分、ノヴァーラという町からバスに乗り継いで約1時間半。
アルプス寄りの小高い丘の上にある聖地群「サクロモンティ」の一つ、ヴァラッッロの教会群です。
アラブ諸国によってイスラム化された聖地エルサレムに行けない人たちのために、代わりにキリストの教えや、生き方を疑似体験できる「巡礼地」をアルプスの麓の山の上に作ったそうです。
その一つで、最大級の「サクロ・モンテ」が、イタリア北部、アルプスに近いヴァラッロにあります。
ここにはメインの教会を中心に40余りの礼拝堂があります。
日本の山の上に浮かぶ「聖地」といえば、和歌山県にある真言宗の聖地・高野山を思い出しました。
正面脇の礼拝堂に入ると、キリストの人形が眠っていました。
ここは文字の読めない信者たちでも分かるように、キリストの教えや、その一生をしっかりとした職人技の人形とフレスコ画で表現。疑似体験させています。
教会の正面左の礼拝堂。
各部屋にはこの様なのぞき窓があります。
中を覗くと、キリストとマリア、聖人たちの様子がリアルな人形で再現されています。
どこも、覗くと丁度いい具合いに人形たちが制作&セットされ、迫力あります。
カメラで覗いたそのままで良きショットになりました。
このヴァラッロだけでも、礼拝堂は45か所もあるとか・・・・・
中庭も美しく、周りを見下ろす景色も抜群です。
近辺には、山道を歩かないといけない小さな礼拝堂が、幾つも山の中に点在しています。
ここは世界遺産の一つです。しかし雨のせいもあるかもしれませんが、ほとんど観光客は来ていませんでした。
イタリアには世界一多くの世界遺産がありますが、当のイタリア人たちは、日本人ほど関心は高くありません。ここを知っている人は余程歴史好きな人です。
お昼休みの後メインの教会に入ったのは、私を含めて10人ほどでした。
中はとても宗教的な雰囲気で、静かで落ち着いた雰囲気でした。
地下の礼拝堂には、多くの信者たちから寄贈されたものでいっぱいでした。
教会前の水場。日本と似ていますが、ひしゃくの大きさが凄い! 大きさは倍以上あり、重さは1キロほどありそうでした。
あいにくの雨でしたが、周辺の景色も良く、とても落ち着いた聖地で、是非再訪したいところでした。
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