2017年7月31日月曜日

帰国を前に フィレンツェの美術館&教会散歩

 <サンマルコ美術館とサンティッシマ・アヌンツィアータ教会>


 日本への帰国を前に、フィレンツェでまだ訪れていないサン・マルコ美術館と、サンティッシマ・アヌンツィアータ教会辺りを散歩しました。

 ここはサン・マルコ。元々はドメニコ会の修道院で、ここの修道僧であったフラ・アンジェリコとその弟子たちによるフレスコ画がいっぱい飾られています。

 大きな中庭。この上の方が僧侶たちの部屋でした。
  
 中庭や廊下、食堂などあらゆるところにフレスコ画があります。
 これは「最後の晩餐」?

 内部の天井は木の装飾がふんだんに使われています。


 フラ・アンジェリカの代表傑作の一つ「受胎告知」。

 こちらは旧・図書館。

 白い柱が並び、スペイン・コルドバの
イスラム風の列柱を思い出しました。

 図書館に飾られていた昔の楽譜。

 今も色鮮やかです。

 僧侶たちの個室は3畳程度。

 ここは奥の部屋があるので、上級の僧侶の部屋でしょう。各部屋にキリストの生涯を描いたフレスコ画があります。

 多分16世紀ごろのシニョーリ広場。
 当時の著名な僧侶サヴォナローラによる「虚飾の焼却」が行われた様子?
 

 廊下から見た個室群。

 何故か東京のビジネスホテルを思い出しました。

 サンティッシマ教会が開くのが午後4時なので、それまで近くのお気に入りのカフェで一休み。

 ここは語学学校の若い友人に教えたもらった所で、花屋兼台所用品&食器の店でもあり、ゆったりくつろげます。

 焼き菓子が多いフィレンツェでは珍しく、特製ケーキが生クリームなどを使っていて、とてもおいしいです。

 4時過ぎたのでサンティッシマ教会へ。

 正面は優雅な柱廊(ロッジャ)です。

 中に入るとまず中庭とフレスコ画が迎えてくれます。
  
 教会の内部に入ると、驚くほどに絢爛豪華!

 壁から天井まで全て彫刻などで飾られ、しかも色は金色がベース!

 オルガン等もすべて金色。

 周りのチャペルも天井までごらんのとおり。

 小さなチャペルの奥にある「受胎告知」のマリア様の姿にホッとしました。

 フィレンツェには、まだまだ多くの教会や美術館&博物館があります。

 しばらく滞在して、ゆっくり散歩しながら訪ねるのが良いかもしれません。
 帰国を前にした私には、とっても「満腹」な日帰り旅行でした。

2017年7月30日日曜日

フィレンツェ・ピッティ宮で野外オペラ!

  <夏の夜のフィレンツェといえば”野外オペラ”です>


 フィレンツェの夏の間の楽しみといえば、メディチ家の宮殿だったピッティ宮の中庭で、6月後半から8月にかけて毎年行われる「野外オペラ」です。

 オペラは4つの演目を、ほぼ日替わりで上演しています。
 私が選んだのは「セビリアの理髪師」。
 余り聴き取れなくても、だいたいのストーリーが分かっていれば、オペラは楽しめます。

 切符は知り合いの紹介で40%引き。約5千円で真ん中あたりの良い席を確保できました。

 普段はピッティの美術館の入場口になっているところから、午後8時半から入れます。
 
 開演は9時15分、終演は多分11時ごろとのこと。
 イタリア人の夏の夜は遅いのです。

 

 中庭は3つの方角を建物に囲まれ、正面は広いボーボリ庭園に向かう階段の裏側です。

 このため、野外にしては歌や演奏の響きが良く、オペラにはもってこいの音響空間なのです。

 席は約800あり、開演前にはほぼ埋まりました。

 ドレスコードはありませんが、熟年女性たちはワンピースなどでオシャレしていました。

 舞台の演出、大道具などは極めて近代的で、モダンな印象です。

 歌手の皆さんも軽やかな動きがあり、まるでミュージカルのようでした。

 始まるころにはさすがに暗くなり、フラッシュをたいて撮ったら、あまりよく映りません。
 歌手の皆さんが傘を持って踊っているところです。

 カップルや家族連れ、それにおばあちゃんらしき人に連れられた孫らしき子供たちもいました。
 このように文化は伝承されるのですね。
 翌日、語学学校で野外オペラを見たという話をしたら、ある人は歌の一部を歌い始めました。オペラは生活の中に浸透している、と感じました。

 オペラが終わっての帰り道、午後11時過ぎのフィレンツェ。
 灯りが映るアルノ川がとても綺麗でした。フィレンツェに住んでよかったと思う瞬間の一つです。

2017年7月26日水曜日

イタリア国内の旅 締めは ”コモ湖”

  <北部湖水地方の人気の湖”コモ”>


 イタリア北部の湖水地方は、世界的なリゾート地として知られています。
 中でも一番人気?がコモ湖。
 
 でも見どころの多くが湖の中ほどにあり、遊覧船では2時間かかるので、時間のない人は、人気スポットで港に近い「ヴィッラ・エステ」周辺で。

 コモの街から約20分で、ヴィッラ近くの港へ。

 船の上からも白いヴィッラがよく見えます。

 港周辺には他のヴィッラもあり、少し近くを散歩しました。

 例えばこちらは「エルベ邸」。(植物、草の意味)
 その名の通り、中は植物園になっていて、平日は公開されていますが、この日は土曜日でお休み。残念・・・

 ヴィッラの周辺は「邸宅」だらけです。


 白と赤の邸宅が見えてきました。

 手前の大きな方が「ヴィッラ・エステ」。
 現在はホテルになっています。

 ここの敷地内に入るには、ガイドブックには「泊り客以外ダメ」とか、「昼食を食べるならOK」とか書いてありましたが、野外テラスのバールで、飲み物を楽しみだけでもOKでした。

 昼食を食べるテーブルは、ドレスコードありで、ネクタイ&ジャケットが必要とのこと。







 ビールを注文したら、つまみ3種も付いて来て、おかげで小腹も満たされました。

 ビールとつまみセットで、一人10ユーロ。
 高級ホテルにしてはリーズナブルかも?









 フロントロビーはさすがに豪華!

 エステ家はイタリアを代表する貴族の一つ。
 12世紀辺りから続く家柄で、他の貴族たちからも一目置かれたそうです。

 その別荘ですから、豪華でいながら色柄もセンスも良いのは当たり前でしょうか。






 トイレに向かう廊下もこの通り。

 写真にはありませんが、トイレもブルーを基調にとても綺麗でした。










 庭の木々や花も手入れが行き届いています。

 奥の方には紫陽花が一杯咲いていました。





 遊覧船でコモの街に戻ります。

 コモは19世紀辺りから、「繊維」の街として栄えたそうで、昔から「お金持ちの街」でもあります。
 今でも高級リゾート地なので、人々も余裕ありそうです。




 そのせいか、小さな町のわりに立派な「ドゥモ」がありました。







 中に入ると、規模も装飾も大きく豪華。













 キリストの生涯の重要場面を描いたタペストリーが幾つか吊るされています。












 彫刻やチャペルもきらびやかで、コモの貴族や市民の財力、歴史&伝統がうかがえます。

 コモ湖を訪れるなら、ここで1泊して、湖の奥のほうまで行きたい、再訪したいところでした。












2017年7月25日火曜日

美しく”大きな湖”マッジョーレ湖

  <湖に浮かぶ3つの島>


 イタリアでまだ訪れていなかった観光地、北部の湖水地方に行ってきました。
 まずは代表的な島の一つ「マッジョーレ湖」へ。(大きな湖の意味)

 ここには国際的なリゾートホテルが軒を連ねています。

 遊覧船やボートが毎時間出て、港から近い3つの島を巡ります。

 ヤシの木や花々の雰囲気は「南の国」のイメージです。多分北部ヨーロッパからの観光客から見れば、ここは「南」なのでしょう。
 

 まずはマードレ島へ。(母なる島の意味) 
 大型の遊覧船なら30分かかるところが、遊覧ボートなら約10分で着きました。

 マードレ島には18世紀の建築の宮殿と美しい庭があり、イタリア一高いヤシの木があります。

 庭は手入れが行き届いていて、完璧!

 バラから紫陽花、蓮の花まで、季節を超えた花たちが咲き誇っています。

 

 最近、近眼眼鏡をなくしたので、代わりの度付きサングラスで少々かっこを付けてパチリ。

  庭を歩いていると、放し飼いにされているクジャクや雉(きじ)に出会えます。

 近くで写真を凝っても怖がりません。

 宮殿の2階から見た大木。

 枝ぶりもすごい!

 宮殿の中も豪華そのもの!

 各部屋の窓からの景色も抜群でした。

 豪華なシャンデリア、タペストリー、手の込んだ家具類に圧倒されます。

 この日も30度越えでしたが、湖からの風は涼しく、ヤシの木と蓮の花が暑さで疲れた体を癒してくれます。

 庭の散歩中も庭師の人たちが、何人も機械と共に手入れをしていました。

 花々は、時に芸術的なデザインです。

 マードレ島からペスカトーレ島(漁師の島の意味)での昼食を経て、ベッラ島へ(美しい島の意味)。



 ここには、さらに古い17世紀のボッロメオ家の宮殿と庭があります。

 島は名前の通り”ベッラ”(美しい)島でした。
  
 シャンデリアも一段と輝いています。

 部屋は広くて数も多く、ボッロメオ家がかなりのお金持ちだたことが分かります。

 調度品も豪華!デザインもアートです。

 宮殿の1階は、何故か洞窟のような雰囲気の部屋が続いていました。

 庭も広く、正面には”彫刻の城”ような建物があります。

 「彫刻の城」の上から見た庭園です。

 ”何時までも此処にいたい”
 美しい花たちがそんな気分にさせてくれます。

 城の上の彫刻達がうらやましいほど・・・・

 ここが世界中のセレブ達から愛される理由が分かりました。

 明日はもう一つの湖「コモ湖」へ行ってきます。