<夏の夜のフィレンツェといえば”野外オペラ”です>
フィレンツェの夏の間の楽しみといえば、メディチ家の宮殿だったピッティ宮の中庭で、6月後半から8月にかけて毎年行われる「野外オペラ」です。
オペラは4つの演目を、ほぼ日替わりで上演しています。
私が選んだのは「セビリアの理髪師」。
余り聴き取れなくても、だいたいのストーリーが分かっていれば、オペラは楽しめます。
切符は知り合いの紹介で40%引き。約5千円で真ん中あたりの良い席を確保できました。
普段はピッティの美術館の入場口になっているところから、午後8時半から入れます。
開演は9時15分、終演は多分11時ごろとのこと。
イタリア人の夏の夜は遅いのです。
中庭は3つの方角を建物に囲まれ、正面は広いボーボリ庭園に向かう階段の裏側です。
このため、野外にしては歌や演奏の響きが良く、オペラにはもってこいの音響空間なのです。
席は約800あり、開演前にはほぼ埋まりました。
ドレスコードはありませんが、熟年女性たちはワンピースなどでオシャレしていました。
舞台の演出、大道具などは極めて近代的で、モダンな印象です。
歌手の皆さんも軽やかな動きがあり、まるでミュージカルのようでした。
始まるころにはさすがに暗くなり、フラッシュをたいて撮ったら、あまりよく映りません。
歌手の皆さんが傘を持って踊っているところです。
カップルや家族連れ、それにおばあちゃんらしき人に連れられた孫らしき子供たちもいました。
このように文化は伝承されるのですね。
翌日、語学学校で野外オペラを見たという話をしたら、ある人は歌の一部を歌い始めました。オペラは生活の中に浸透している、と感じました。
オペラが終わっての帰り道、午後11時過ぎのフィレンツェ。
灯りが映るアルノ川がとても綺麗でした。フィレンツェに住んでよかったと思う瞬間の一つです。
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