2016年2月22日月曜日

世界遺産の街 ウルビーノは崖の上の街!

  <ウルビーノは美しすぎて?疲れる街>

*ヴェネツィアのカルネヴァーレの報告を先にしたので掲載が遅れましたが、先日お伝えした
 サン・マリノの翌日に訪れたウルビーノの旅の報告です。
 イタリアの典型的な歴史ある地方の中小都市で、「世界遺産」でもある街の一つです。日本でいえば萩・津和野、あるいは岐阜県高山市辺りに近いかも?



 今回は鉄道駅のないサン・マリノとウルビーノ

を訪ねる旅だったので、中間の鉄道拠点の街、

リミニに宿をとりました。

 ここは夏場のリゾートとして有名な街で、夏は

ヨーロッパ各地からの観光客で賑わうそうで

す。







 でも1月~2月は御覧のように閑散として、静

かそのものです。

 その分、朝の散歩などではゆったりできて、砂

浜も独占して、ある意味最高です。











 私たちが泊まったホテル・プレジデンテは、海辺から30メ

ートル。 4つ星ホテルで、最上階にはプール、その下には

ジムも備えていました。

 しかし、冬場は完全オフシーズンなので、料金はツイン

で、約7千円というお安さ。しかもちゃんとした朝食つきでし

た。









 栄養をしっかり補給した後、まずは鉄道で25

分のペサロ駅へ。駅前からは急行バスで約50

分で、ウルビーノの城門前に到着です。

 ちらっと見えている円柱状の塔はドゥカーレ宮

殿のシンボルの一つです。








 
 ウルビーノの街は12世紀ごろ、モンテフェルトロ家という

公爵家が治めていて、15世紀のフェデリコ公の頃にルネッ

サンス文化が最高に栄えたことで知られています。
 
 ヨーロッパ各地から学者や芸術家が集まり、ここの宮廷で

生まれた礼儀作法が各地の宮廷に広まったのだとか。






 城門をくぐると、まるでスキー場のような急な

スロープの坂道が続きます。実は旧市街の中

には二つの丘があり、その片方に宮殿がある

のです。

 なので、坂道を登った中央広場付近は、周り

の城壁から見るとまだ低地で、そこから更に左

右に登らねばなりません。





 街の北側、パノラマ通り近くから見たドゥカー

レ宮殿です。その美しさから「神の建築」と呼ば

れたそうです。

 基本は15世紀のルネッサンス様式です。




 




 街の中心部にあるレップブリカ広場です。

 ここの周辺だけが平地でした。















 このウルビーノは、ルネッサンス期の画家、ラファエロが

生まれた街としても知られています。

 街で一番高そうな北側のローマ広場に、大きなラファエ

ロの像がありました。















 広場に登る坂の途中に「ラファエロの生家」があります。

 地味で、この旗が無ければ通り過ぎてしまいそうです。

 外見は普通のアパートの様ですが、中は意外と広く、ラフ

ァエロが結構なうちの「坊ちゃん」だったことが分かりまし

た。













 一番の見どころは、ラファエロが14歳の頃?

 ごく初期の「聖母子像」の絵です。

 天才の片鱗が伺えます。












 これがラファエロの自画像です。フィレンツェでも同じもの

を見たので、これは多分複製だと思います。

 でもラファエロがかなり男前だったことが想像されます。

 もっとも自画自賛かも?














 坂道を登ったり降りたりでカロリーを大分消費

したので、トラットリアで昼ごはん。

 何の知識もなく飛び込みで入ったのですが、

これが当たりでした。

 ビールは地ビールらしく、左の方はアルコール

が9%もあるので、酔わないようにチビチビ飲ま

ねばなりません。





 こちらは地元野菜とサルシッチャ(ソーセージ)

のパスタです。

 たっぷりの野菜が甘く感じました。













 こちらは、ゴルゴンゾーラと細ネギのパスタ。

 さっぱりと食べられました。

  どちらも美味で、イタリアのパスタの奥深さを

あらためて感じました。










 いよいよドゥカーレ宮殿(現在は国立マルケ

美術館)へ向いました。

 中は大変広く、古代から中世のフレスコ画、調

度品などが展示されていますが、広さに比べて

展示物が少ないので、少々がらんとした印象で

す。







 ここで有名なのが、このピエロ・デッラ・フラン

チェスカの描いた「セニガッリアの聖母」です。

 見る人の心に響く、存在感のある絵でした。












 ここは寄木細工が盛んで、レベルも高かった

そうで、こんな大物までありました。

 美術館にはあのボッティチェッリの描いた寄木

細工の下絵もあります。










 フレスコ画の大半は、大分剥げ落ちていて、

余り修復も進んでいない印象でした。

 そんな中で可愛かったのが、この暖炉の上の

天使たち?









 ドゥカーレ宮殿の地下は倉庫のようになって

いて、中はがらんどうの部屋が続いていま

す。 

 武器庫か食料庫か知りませんが、「訪れた人

がイメージできるようなものが置いてあるといい

のに」と、勝手に思いました。





 宮殿の隣がドゥオーモ。

 中の白い壁が印象的な美しい教会でした。














 ウルビーノの街の中はルネッサンスの時代の

雰囲気が残っていて、「坂のあるフィレンツェ」の

ようでした。












 上の写真の噴水には、こちらでは珍しい「金

魚」たちがいました!

 ライオン?の顔と相まって面白い感じです。












 帰りのバス停は街の外れにある広場(坂の上

にある)から、エレベーターで降りねばなりませ

ん。

 広場が何と10階の高さだそうで、途中エレベ

ーターを6階で乗り継いで、0階(地上階)まで

降りました。ここは矢張り「坂の上の街」なので

すね。





 ウルビーノの周辺は、緩やかな丘が続いてい

て、ブドウ、小麦、牧草地が広がっていて、この

町を一層美しく引き立てています。

 近くのサンマリノと共に、イタリア中部の丘の

上の街の魅力をたっぷり味わえた旅でした。


















































































































































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