2016年5月9日月曜日

世にも不思議な”八角堂”

  <世界遺産 カステル・デル・モンテ>


 今回の非常に不便な「世界遺産」めぐりの締

めは、プーリア州のバーリの近く、アンドリアと

いう町の郊外の丘の上にある「カステル・デル・

モンテ」です。

 州都バーリからまず私鉄で途中駅まで。さら

にバスに乗り換えてアンドリア駅前へ。駅から

はタクシーに乗り換えて約40分で着きました。




 あいにく訪ねたのが日曜で、途中までしか鉄

道が運行されないのです。駅から城までバスが

あるのですが、午後に1本だけで、帰りは19時

過ぎ、という連絡の悪さ!

 今回イタリアに来て初めてタクシーで観光しま

した。

 カステル・デル・モンテは、13世紀に神聖ローマ帝国のフ

リードリヒ2世が郊外の丘の上に建てた八角型の城です

が、「何故このような形なのか?」「何のために作ったか?」

などは謎のままです。

 中庭に影が差しこんでいますが、これは日時計も兼ねて

いたとか?

 中庭は八角。外側には八角の八つの塔とい

う、「八」にこだわった建物です。2世はイスラム

色の強いシチリアの育ちで、アラビア語も話せ

て、十字軍の遠征の際、交渉によってエルサレ

ムをキリスト教徒に開放した事でも知られてい

る人です。

 城の中に入るとスッカラカンです。

イタリア統一の1860年代までの長い年月の間

に、多くの大理石や調度品などが盗難にあい、

城の中には「何も無い」状態です。










 上から見た中央の八角の中庭です。

 日時計では分かりませんが、時刻は11時ご

ろです。




 丘の上にある城からの素敵な眺めです。

 丘の周辺は国立公園になっていて、植物も制

限され、保護されているそうで、小鳥たちの楽

園でもあるそうです。

 こちらは八つある一つの塔の竈の跡。

 8つの塔のそれぞれにありました。

 こちらは数少ない大理石の柱。

 この他には、ほとんど大理石は残っていませんでした。

 タクシーの運転手さんが、城の辺りの植生

(花々の香り、美しさ)を自慢げに語っていまし

た。

 それを可能にしたのは、城(丘)の周辺一帯を

国立公園にして、自然に手を加えさせなかった

ことの様です。






 その国立公園にしたおかげか、美しい花々や

木々が城の周囲を飾っていました。








 カステル・デル・モンテ。世にも不思議な城ですが、デザイ

ン的にも素敵な所でした。

 ただし、「交通不便な世界遺産」ということでは「イタリア1,

2」を争いそうです。

 帰りもタクシーに待ってもらってアンドリア駅ま

で送ってもらったので、午後3時前にはバーリ

の街に戻れましたので、バーリの市内観光にし

ました。

 バーリはプーリア州の州都で、空港もあるイタ

リア南部の中核都市です。





 旧市街の中のカフェでビールを一杯!

 ほっとしたせいか、美味しく頂きました。

 バーリは海沿いの歴史ある街で、特に旧市街

は味わいある路地も多く、楽しめました。









 夜はホテルお勧めの海産物が美味しいレスト

ランテで。

 コッツェ(ムール貝)を焼いたもの、海産物のフ

リット、それに野菜&パスタなど。どれも安くて

おいしく、満足でした。








 バーリは海沿いまで旧市街が広がっていて、

港の近くにも城跡や、防御壁跡が広がっていま

した。










 プーリア州は、「イタリアの中でも食べ物が美

味しい。農産物&魚介類とも」と、聞いていまし

たが、それを実感しました。













 余り観光的には知られていないバーリです

が、結構魅力ある街でした。

 イタリアには、そんな街がまだまだ沢山あるよ

うです。新たな収穫でした。








1 件のコメント:

  1. はじめまして。イタリアが好きで旅行に行きます。同じく世界遺産とおいしいものが好きです。
    ブログを拝見していると、マントヴァやフェッラーラ、カステル・デル・モンテなど行ったことのある場所がでてきてうれしくなりました。
    語学留学良いですね。楽しんでください。

    nozomi sakai

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